オレってブロガーちゃんだからやっぱ都内の抜け道完璧じゃん(前回の続き)
kenzee「古市さんのピースボートの本がアマゾン品切れってどゆことコレ!?」
司会者「2480円とかマケプレで付けてる業者ってなんなの?(11月8日時点)」
kenzee「そんなに面白い本かなあ」
司会者「イヤ、面白いから取り上げたんでしょ!」
kenzee「新書の中古なんて普通、定価下回るのが普通なんだけどなあ。ところでライブドアのブログでヘンなのが始まったんですよ
司会者「コレ、個人のブログじゃなくてライブドアがオフィシャルにやってるブログなんですね」
kenzee「ライブドアのプレスリリースによるとこうだ。
2010年11月5日 ライブドア、90年代カルチャー回顧ブログメディア「sweet 90 blues~懐かしさと恥ずかしさと心強さと~」をオープン。~は21世紀に語り継ぎたい90年代のカユさ・豊かさ・カッコよさをコンセプトに、20年近くが経過して再評価が進む90年代の文化について、その時代に多感な時期を過ごした世代を対象に「たまごっち」や「サザエボン」や「DA・YO・NE」などの「あったあった!」という興奮と懐かしさを共有できる、友達に教えて盛り上がれる話題を提供します。
司会者「ハア、そらそら~」
kenzee「でね、ボクちゃんやっぱ人気ブロガーちゃんじゃないですかあ」
司会者「プワ~(鼻ちょうちんの音)」
kenzee「で、コレ見たら書いてあるコト、全部ネットで検索して調べたようなことばっかなのね。8割ウィキとYou Tubeみたいな。大手ネット企業がオフィシャルでやってるというコトなのだが。鈴木謙介先生も「ネットで調べて一丁あがりみたいな学生のレポートはひとめでわかる」と仰ってましたけど、不思議とわかるもんですね。でね、ボク的に一応ブログ哲学みたいなのもあるワケですよ。良質なブログって「才能」とかそういうことじゃないんですよ。ネット上にない情報を少しでも盛り込めたら価値として認めてくれるのですよ、ネット界って。ワリと単純な足し算の話なのね。「DA・YO・NE」にしてもウィキ情報だけで構成されてる悲しさ? たぶんこの記事書いた人の手元に「DA・YO・NE」のCD無いと思うのよね。因みに私の手元にはブックオフ100円コーナーでゲットしたEAST ENDxYURI「denim-ed souL」があるのですよ。そうするとだね、歌詞のなかの「佐々木って24だよなー、えっ25だよ(ですよねー)」で「25だよ」って言ってるのが今をときめくラジオ界の帝王宇多丸師匠だとか歌詞の共作者はマミーDだとかブラザーコーンが参加してるとかマメ知識拾えると思うのだが」
司会者「ライブドア仕事らしい大雑把なサイトですね」
kenzee「で、あまりに寂しい記事なので私がネットに載っていない「DA・YO・NE」話を披露しよう。例の記事にもあるように「DA・YO・NE」のサンプルネタはジョージ・ベンソン「Turn Your Love Around」なのだが、「DA・YO・NE」が大ヒット中の94年、丁度ジョージ・ベンソンはブルーノートでのライブのため東京にいた。
彼はマネジャーとタクシーに乗っているときにラジオで流れた「DA・YO・NE」を耳にしたらしい。ベンソンはマネジャーに、日本で何らかの契約が進んでいるかどうかを尋ね、マネジャーはないと答えた。事態は進展し、このシングルの販売元エピック・ソニーはベンソン側に10万ドル(当時の為替で約1500万円)を払うハメになったといわれている。この一件でソニーは解雇者が出たとさえ噂された。(後に他のミュージシャンは、サンプリング使用が明確になっていた場合の通常の使用料の10倍以上だったとしても、この曲のヒットは大きかったため、ソニーにとってそれでも十分な利益になったに違いない、とコメントしていた)。結果として大半のレコード会社は使用するサンプルに対して非常に用心深くなり、アーティストにサンプル元の曲が有名だったり、わかりやすかったりする場合には差し替えを要求するようになったという。(イアン・コンドリー「日本のヒップホップ-文化グローバリゼーションの現場」133頁~134頁・NTT出版)
この事例は後の日本のヒップホップの成長にも有象無象に影響を与えた。いわゆる「さんぴん世代」のトラックが往々にしてDJプレミア風のチョップ(サンプリングしたフレーズをスネア、シンバルの一音一音に至るまで粉々にバラし、再構築する手法)のサウンド一色に染まっていく一因となった。この一件がトラウマとなったのか後のGAKU-MCのソロ曲ではほとんどサンプリング音源は使われず、バンドによる演奏のトラックが増える。2003年発表のEAST END名義のアルバム「Beginning of The Endless」収録の「DAYONE」は当時を回顧するような内容で泣ける」
司会者「そんなマニアックなサイトにするつもりじゃないんだと思いますよ、ライブドアの人も」
kenzee「このぐらい気合入れてもネット界バチ当らないですから。で、承認の共同体の続きなんですけども、本の中で古市さんも言っているように「共同体」という言葉にはコミュニティーとアソシエイションと二通りの意味があるのだがあえて「共同体」で統一している。コミュニティーはとくに目的を持たない生活を維持するための集団、家族がそうだ。そしてアソシエーションとは共通の目的を持った集団、企業がそうですね。と、大きくふたつにわけることができる。でね、連合赤軍事件ってこのふたつの共同体が野合したために起きた悲劇とも考えられるんだ。赤軍って「世界革命」とか「前段階武装蜂起」とか一応なんか目的があるんですよ。その目的の元にワラワラと人が共鳴して集まってくるというイメージ。なので、同じ赤軍派でも山で初めて顔を合わす人もいたという。後の日本の大企業に組織体として似てるのだ。それにひきかえ、革命左派とはわりとコミュミティーな組織だったのだ。彼らは元々山の生活に慣れていて、コミューンのようなノリがあったという。いわゆる「水筒事件」(わからなかったらググろう!)は山に不慣れな森恒夫が山での主導権を手に入れるために革命左派に難癖をつけたのだ。だが、沢づたいに移動すれば水筒はいらないのだった。「自己批判」も元々革命左派の作法で、コミュニティー内で行っている内は反省として機能していたのだろう。だが、連合赤軍となり、アソシエーションとしての組織にその作法が導入された途端、「総括」に変わった。ピースボートにおける「対立」だが、正当な要求を求めた年配グループはそのような事件がなければ共同体の一員だったはずだ。仲間が簡単に敵に認定される極めて脆弱な繋がりは一見、コミュニティーと見えて、コミュニティーになりきれていない、かといってアソシエーションともいえない、グニャグニャな空間だったのだ。山岳ベース同様。ピースボート内において彼ら年配グループの要求は完全に無視される」
司会者「年配グループは「旅」という商品を買った、という感覚なのだと思います。だが、若者たちは「承認」という値段のつけようのないワケのわからないもののために船に乗っていた」
kenzee「もし、彼らの要求が通れば、承認の共同体とは砂上の楼閣だったとバレてしまう。苦労して逃れてきた社会の一部だったんだということになってしまう。だからこそ、つっぱねなくてはならなかったのだ。この母性のディストピアに父親を踏み込ませるわけにはいかないのだ。なにしろ若者グループは論理に論理で対抗していない。彼らの生活空間に「言葉」が存在しない。LIFEでも古市さんが発言してたが彼らの「マンガは字が多いから読まない」というのは悪い冗談のようにみえて本当なのだろう。それではビューティフル・ドリーマーの作者、押井守はディストピアを取り巻く言葉をどう考えているか。
押井守「「レッド」にでてくる若者たちは、言葉で自分自身を追い込み、自分も破滅し、他人も破滅させていく。そういう世界が今の日本にまったく無縁だと本当にいいきれるのか。劇中の彼らと同世代の、今の20歳前後の読者が「レッド」を読んでどう思うのか。まるっきり別世界の話だと思うのか、気になります。
山本直樹「ボクは人間である限り、「レッド」で描いてるようなことはまた起こるような気がするんです」
押井「ただ、言葉で人が人を追い詰める以上に、言葉で救われる部分もある。今の若い世代って、言葉にものすごく冷淡だよね。言葉になにも期待してないという態度が目に付いて仕方がない。僕らの世代はなんだかんだいって言葉を信じる世代だと思う。言葉以外に救いがないということも、どこかで信じている。(山本直樹「レッド1969~1972第二巻・巻末対談」講談社)
kenzee「それは若い人が悪いというより、今は言葉の数も種類も多すぎるっていう問題のような気がする。でも言葉を持っていなくても「敵」らしきものが現れたときに「排除しよう」という感情は立ち表れるわけだよね。それはやっぱり暴力だし、山本直樹さんの言う通りだと思うんですよ。でも若い人は感覚が鋭敏なので、意味のある言葉にはワっと飛びつくじゃないですか。浜崎あゆみがそうですよね。浜崎が登場したとき、我々オッサンは全然注意を払ってなかったわけだけど若い子はその辺の歌謡曲と浜崎の言葉は違う、と見分けたわけでしょ?」
司会者「なんか、いっぺんにいろんなこと考えてるぞ。整理したほうがいいです」
kenzee「承認・共同体・言葉・浜崎っていう4題噺だなこりゃ」
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コメント
歴史関係の記事書くときはちゃんと調べようねw
投稿: 通りすがり | 2010年12月19日 (日) 20時23分