鶴光のナナメに読むブログ
司会者「大変なことが起こってしまいました」
kenzee「ワナワナ」
司会者「前回、紹介した文才風俗店・梅田「ヒーローズ」サイトの、ヒーローズ店長竹内様より直々にメールをいただきました」
kenzee「なんだこの昔の深夜放送的な展開は。オレも「鶴光でおま」とか言うべきなのか」
司会者「やっぱり天才的な文章でメールが送られてきたのですか?」
kenzee「てっきり「ken自慰さんに淫ビテーション」とか書いてあるのかな、と思って読んでみたらちゃんとした文章だったので、それはそれでちょっとオモシロかったのだ。大筋としてはこんな内容だ。「突然、お店のサイトのサクセス数が急増した。何事!?と思ってリンク元をたどっていったところこのチンコブログに行き着いた。まずは紹介してくれてありがとう、というお礼だった」
初めまして。ヒーローズ店長の竹内と申します。今回ブログに取り上げていただき誠にありがとうございました。お蔭様でアクセスが急増しております。ご存知の通り当店は激安店です。したがって誰が見てもかわいい、という女の子ばかりではございません。写真をどう撮ろうが加工しようがたかが知れております。
司会者「なんという冷静な評価! さすが店長さんだ」
そんななかで唯一無比の個性を出すにはコメント(紹介文)しかないと考えた結果あのような内容のホームページへと成長しました。
kenzee「やっぱり一定のレベル以上の女の子はみんな有名店に行ってしまうので、新規のお店が顧客をつかむためには女の子以外の付加価値が必要なのだと思うんですよ。で、ゼロ年代以降に顕著だったのはやはりコスプレとかですよ。なにしろ衣装だけドンキで揃えればいいので簡単だった。しかし、そんな安直な付加価値が2010年代にはもはや無効であることは昨今のメイドカフェブームの失速などを見てもわかるだろう。料金も数年前なら考えられないぐらいのレベルまで下がった。もう女の子やサービスの内容で差をつけることは難しい過当競争の時代に突入してしまったのだ。そこで店長さんは考えた。コメント文で差をつけようと!」
司会者「このあらゆる社会システムが成熟しきってしまった感のある2011年にあって、「発想力、クリエイティビティ」で差をつけようと。現代の松下幸之助のような人だ」
しかしすべて(の文章)がデタラメという訳ではありません。「半分はホント、半分はその情報から得られた妄想」をコンセプトに文章は制作しております。ですから自ずとスタッフの個人的趣味が垣間見える文章となるのは至極当然の結果といえます。ブログでコメントいただきました通り当店スタッフはハードロック、ヘビーメタルに傾倒してるふしがあります。それだけでなくパンク、ハードコア、プログレ、昭和歌謡から東映実録路線にいたるまで様々な趣味を全面に押し付けておりますので、風俗店のホームページとしてはどうかと心配されるお客様や関係者の声も聞こえますが、それでいいと思います。
司会者「大阪・梅田にあって、なぜか中央線テイストなんですな」
kenzee「でもボクはこう思うんだね。こういったホテヘルという「エロ」と「サブカル趣味」の同居という打ちだしは決して突飛な発想ではなく、むしろかつてのエロ本の猥雑さへの回帰と考えることもできるのではないだろうか。たとえば「エロの敵・今、アダルトメディア起こりつつあること」安田理央・雨宮まみ著(翔泳社)によれば、今、エロ本の世界も大変で今のエロ本のほとんどはフルカラーですべてのページがエロを目的としたページなのだそうだ。今、これを読んでいる人、たとえば女性の方などは「エ? エロ本て全部がエロが目的じゃないの?」と不思議に思われるかも知れないが、昔のエロ本はフルカラーではなくモノクロのページがあって誰が読むんだ!?といったような特集や連載が人知れず熱く掲載されていた。例えば杉作J太郎さんはパンチザウルスのモノクロページでエンエン「伊賀野カバ丸」とか「直撃!地獄拳」などを熱く語っていたのだ。吉田豪さんもエロ本で活躍していた過去がある。かつてエロ本とはサブカルライターの修行の場であった。安田理央さんはこの昔のエロ本についてこう述べている。
かつて、エロ雑誌のモノクロページはアナーキーなパワーを持っていた。80年代からエロ業界に携わっているライター・編集者のラッシャーみよしは当時のエロ雑誌の状況をこう語る。「出版社も今より、ずっといい加減でしたね。グラビアにハダカが入っていればいいってことでモノクロページはみんな好き勝手やってましたよ。マニアックな音楽やら麻薬の話やら…。出版社の上の方は内容に関しては何も言わないんですよ。社長がヨッシャって言ったら、それでいい。(中略)牧歌的な時代ですよ」ハダカさえ載せていればあとは何をやってもいい。…昔のエロ雑誌を語るときによく言われる話だ。別冊宝島「性メディアの50年」掲載の自販機本元編集者座談会でもこんな発言がある。
「だから、中身を見て、これをやっちゃけしからんとか、もっとこうしろとか、そういうことは一切なかったですね」(自販機本「コレクター」元編集者・木村聡)
「あの頃は、巻頭と巻末のグラビアさえ押さえておけば後は好き勝手できたよね」(自販機本「EVE」元編集者ピストン原田)(エロの敵・今、アダルトメディア起こりつつあること)
ちなみに「EVE」では根本敬、桜沢エリカ、スージー甘金といったガロ、ニューウェーブ系の漫画家を起用していた。「コレクター」では米沢嘉博、竹熊健太郎、大塚英志、高取英といったほとんど文芸誌か!?といったメンツを揃えていた。自販機本ですよ! こういった「エロとサブカルの同居」という傾向は90年代にも続いていて、有名なところでは「ザ・ベストマガジン」に長期連載していた村上龍の「すべての男は消耗品である」とかだろうか。すでに地位も名誉もある村上龍が毎回、「ホントになにも書く気がしない。今、私は新宿のホテルにいるが、きっとみんなセックスなど敢行しているときにナゼ、原稿など書かなければならないのか」とか中原昌也より10年早く中原テイスト全開で毎回ダウナーであった。ところが現代のエロ雑誌ときたらこのようなエロと無関係なページがなくなってしまったというのだ。安田氏の2006年の調査によればサンプルとして選んだ20誌の内、読み物のページがあったのはわずか4誌だったという。
サンプルとして選んだ20誌のエロ雑誌を全てチェックしてみると、エロ以外の要素があったのは「ケータイ・バンディッツ」の14ページ(ゴミ屋敷潜入ルポなど)、「ヴァッカ」の13ページ(芸能ゴシップや世界三面記事など)「特選小説」の10ページ(コラム「我が心の時代劇」など)「S&Mスナイパー」の4ページ(かなりマニアックな書籍やCD紹介)「ナイタイマガジン」の1ページ(掟ポルシェの人生相談)のみ。かつてはどのエロ雑誌にもあった映画やレコード紹介のコーナーも、ほとんど姿を消していた。(エロの敵・今、アダルトメディア起こりつつあること)
で、なんでこんなことになったかというと90年代半ばあたりからネットの普及等もあってエロ本が売れなくなった。売れなくなるとエロが足りないんじゃないかって話になって、エロと関係ない部分は排除され、モノクロは広告とれないという理由でフルカラーとなり、全てのページに一息つくヒマもない勢いでハダカが載るようになった。結局、元々エロ雑誌にあったサブカル要素は裏モノ系(三才ブックス「裏モノの本」、ミリオン出版「GON!」など)と呼ばれる一般誌になって姿を変えて生き残った」
司会者「なんか、「駅前の商店街」みたいなノラクラしたものが姿を消して、その代わりに郊外のロードサイドができたみたいな消費社会論に近いものを感じますね」
kenzee「昨今、たとえば製造業などの現場は「労働集約型」などと呼ばれ、仕事から人間味が失われているという批判があるが、さしずめ今のエロ本の状況は「エロ集約型」になっていて人間的なエロではなくなっているのかもしれない。風俗サイトも同様だ。今のサイトといえば、とにかく女の子の写真、年齢、スリーサイズ、一言コメント、あと料金表、イベント、以上。といった最低限のデータのみで余裕のないものがほとんどだ。そんな現状にあって店長さんのように読み物で目立つ、という発想はかつてのエロとサブカルの関係を考えれば本来あるべき姿のような気がしてくる。
実は今のホームページは今年の1月から始動したのですが、旧ホームページから新しいホームページを制作する際、スタッフで話し合いをした結果「カジカジに取材されるお店を目指そうぜ!」ということになりました。それから約半年、今回のブログで取り上げていただいたことにより我々の自信は確信へと変わりました。次の目標は「杉作J太郎と吉田豪にも紹介してもらおうぜ!」になったこともここで報告させていただきます。(店長様のメール)
司会者「そんな、トラック野郎の話でカジカジに!」
kenzee「もっと向井理とか櫻井翔の話とかしないと難しいんじゃないかなあ」
司会者「それにしても今の世の中で、こう目的を持って事業をされているのは素晴らしいことだと思います」
kenzee「ホントだ、フザけて取り上げたサイトの人がこんな熱い人だったとは。世の中捨てたものじゃない感がありますね今回。というわけで梅田のホテルヘルス「ヒーローズ」には続々新人さんが入店しているそうなので、「まんだらけ」とかの帰りとかにどうでしょう?」
司会者「そんな感じですね! 「FOREVER」(かの大滝詠一・山下達郎も御用達の中古レコ屋)の帰りとか」
kenzee「イヤ~キュレーションってスゴイなあ。もうちょっと眠れる獅子たちを紹介していこうかナ。この「CD屋をつくりなはれ」は京都のCD屋さんがお店のプロモーション用にやっているブログのようなのだが、もう2年近く更新がないということはもしかすると閉店されたのかもしれないが。ゼロ年代のCD小売業のドタバタ感を冷静に批評し、またこの時代のCD店の大変さが実にウイットの効いた表現で記録されているのだ。私も一応元CD屋なので身につまされる話も多い。っていうかボクは一時この人の文章をマネようと思っていたぐらい個性的な文章だ。一応「イチカワ実和子」というペンネームなのだが男性キャラという設定になっている。のだがこの文章は間違いなく女性によるものだ。京都の人らしくネタふりが長く、引用するのが難しいのだがたとえば2008年10月5日のエントリー「CEOとWE WILL ROCK YOUと邪馬台国」の書き出しなどマネしたくなります。
こんにちは。たまにCD業界誌?みたいな冊子(本?)が業者さまから送られてくるのですがこの世界?に入ったときに「こういうのんを読んどくべきだ」と所詮パイ型の諸先輩方に教わった記憶もありますが読んだことありません。何故なら僕はカニージャ並のスピードとバティストゥーダ並の破壊力を持つリケルメ並のファンタジスタだからです。(もちろん)ピクシーでもいいけどね。しかしそんなんばっかり言うてるだけではファッションパンクみたいであかんかなァとか思ったのでそのテのんをパラパラみましたらどかの外資系のシャチョさんのインタビューが載ってました。まだ結構お若い方のようでした。こういう系の人はよく「今もたまにクラブ行ったりしちゃいます(苦笑)」とか書いてますね。いいですね。鼻くそみたいなプロフィールですね。やっぱ枕詞は「クラブ」ですね。ほんと(苦笑)は魔法のコトバですね。
司会者「クラブとか(笑)」
kenzee「とにかくこの人はザ・業界人(エイベとかUSENの社長とかより渋谷系寄りの)みたいな人がキライな純然たる京都人なのだ。2007年10月13日の「サイモンとガーファンクルと女子」にもその思想は表れている。
「素敵なジャケ」、言い出したらキリなけどね。僕はパティ・スミス、「ホーセス」の他にはサイモン&ガーファンクルとか思い浮かべますね。村上隆とか宇川直弘とかあんあダサいんやなくヒプノシスとかあんな手ェ込んでる風やなく正統派でシックなベクトルでね。(中略)CD屋の話ですがこのサイモン&ガーファンクル、実は結構若い?女子に人気があるんですよね。ズバリ「かわいい女子」が結構買っていくんですよ。あんま若い男の子は買わんかな。おじさんか若い女子。女子でも……そうですね、かわいくて上品な感じの女子が多いですね。ギャルトラまつたけ狩りトランスとかちゃう感じね。(中略)なんか、そういうのを、ギャルトラとかやっててもエエようなこましゃくれた年頃に、今どきの流行り廃りとか抜きにいいって思えるって素敵じゃないですか。ちゃんと素敵なものを知ってるってことですからね。基本男子はカッコつけますからね。なかなかS&Gが好きとか言いませんしね。何がすきと言うなら最近のワケわからんmyspaceで探してきたようなバンド言うたりしてね。なんかそういうがっついた音楽の触れ方してへんとこもいいじゃないですか。無駄にレアグルーヴだソフトロックだ北欧ものだと無理せんとことか。かわいいに決まっちょりますな。
司会者「S&G好きの女子はややこしくなさそうでいいなあ」
kenzee「これがブルース&テリーとかサント&ジョニーとか言い出したらソフトロックのなんとかみたいなややこしい女だゾ」
司会者「再発CDの激安定価についても批判している」
「その気になりゃァ」で思い出しましたが僕をその気にさせてくれへんのは、やはり「ユニバーサルレコード」。ここの毎月の新譜紹介とか見てると、ニルヴァーナの「ネヴァーマインド」とか毎回載ってんちゃうか?とか思います。何かしらの何か」がついて毎月発売されてるような気が。
SHMCDのネヴァーマインド
1470円のネヴァーマインド
デカジャケネヴァーマインド
3枚買ったら1枚あげるよネヴァーマインド
ネヴァーマインド+10
DVD付きネヴァーマインド
ベストセレクト100シリーズネヴァーマインド
ゴールドディスクだネヴァーマインド
2009年のネヴァーマインド
パルミジャーノソースカルボナーラ風の…
まあいいや。最近顔面が話題の彼女の新譜。アメリカでリリース用とかですかね。
司会者「この価格差はヒドイなあ」
kenzee「この2年後にUtadaはツイッターを通じてユニバーサルとモメることになる。渋谷系にはキビしい実和子さんだがこんな感じだ。
「フリーソウル」
「カフェ・アプレミディ」シリーズなんかで
知ってる方にはおなじみの
もう10年くらい、何十枚も大量に「セレクトCD」出してる
音源セレクターの
[カフェアプレミディ]のハシモト徹さんの新作コンパイルCDの
kenzee「と、こう手厳しいのだ。確かにフリーソウルとかカフェアプレミディのヤツと較べるとこのヒップホップのコンピはあんまりだった。そして昨年、廃刊になったアノ雑誌にも批判の目が向けられる。2008年2月24日「さよならVOICE2」「さよならVOICE3」。痛烈な批判だが2008年の時点で的確だったことは否めない。長いのでアレだが、この怒りの文面だけは転載しておきたい。
結局ね、
そういう世代の人種がね、こういう業界に多く蠢いてて、そういう人らが
「(かつて)シスコレコードだった。」なノリで超B級みたいなもん引っ張り出してきて
さもこれがイケテル~★みたいなことを(そこそこトシで権力もってるから)情報媒体で流してリリースしてるんでしょう。
でも
実際の(もっと)ナウなヤングはそんなもの全然欲しがってないですよ。
なんだかんだいうて
出来のエエもん買うんですよ。そういう周辺情報より。
だってわかんないんだもん。
最近のヤングはもっと賢いんですよ。
だって美しくないんだもん。
「僕らが情報発信してますよ」的なプレゼン醸し出して
「誰?」みたいなアーティスト紹介してリリースしても誰も振り向かないんですよ。
誰もあなた達になんか興味ないんです。
まだみんな付いて来るって思ってるんでしょうかね。
昔は田舎の子が必死に付いてきたんでしょうけど、今付いて行かないんですよ。テメエで探せるから。
そんなヒマと金があったら「タイヨンダイさんのバンド」のアルバム聴いてライヴ行くんですよ。
プロやったらそれくらいわかってる筈でしょう。
だから1位がタイヨンダイのバンド、なんでしょう?
せやのにいつまでもTHIS HEATとかレジデンツとかレッド・クレイオラとか出してくる。
何の脈絡もなく。
ワケのわからん概念「オルタナティヴ」の名のもとに。無駄なプライドエクスプロージョン。
そこに多大なるズレがあると思いますよ。
つまり、
だから、
シスコレコードさんも閉店したんでしょう。
つまり
だから
結局
潰したんは、お前らやん!!!!
とか思います。
ダウンロードとかアマゾンとか以前に、
その渋谷系な時代と同じ発想しかせんまま、
(ただずっと同じ業界にいるから)で自然と得られる知識を得意そうに持ち出して「さも僕らが提示しているのです!フロム渋谷!」みたいな人たち。
一番わかってへんのはあんたらです。
そんな人が若者向けにテーゼを提示
ヤングはその美学と意味がようわからんから、やっぱmyspace。
ほんで「あいつら本物がわからんから」とヤングを小バカにする、と。
こいつァ春からDEATH渋谷系デフレスパイラル。寒すぎです。ミクシイのコンピの比やないです。
それが僕が言うてる「おっさん&おばはん」そして「渋谷系」なんです。
せやし渋谷系嫌いなんです。
「今時いねえよそんなヤツ」
いや、いますよ。
天下り用の3セクみたいに名前変えていっぱいこの周辺に蠢いてます。
なんやワケわからんのんばっか探してきて
答えは一括、
「myspaceで試聴できます。」
みたいな今となっては素人でも出来ることを簡単に仰るメーカーとかちっちゃいレーベルとかに。
若者にも理解あるようなスタンス見せる、
しかしホントのところがやっぱり何かズレてる、
かつて渋谷系だった音楽階級!必死で過去を生きてるマイノリティー業界の重鎮。つまり若いおっさん!
アーンド
おばはん!
あんたらが一番の音楽文化破壊者やねん!
とか思います。
こういう人たちとこういうノリがね、もう、本当に古いと思います。
もうあきらめろよその音楽バブル期自慢。fromいち地域からの。
とか、思います。(「さよならVOICE3」より)
kenzee「まったくなにも反論ナシ。これぞ良心。このブログは滅多にここまで本音いう回はないんだけど、ネタの回のほうがもちろん面白いんだけど、音楽の興味でウチを見てくれてる人はこの「CDつく」一年分ぐらい遡って読んでみて欲しい。ゼロ年代のCDの小売の現場でなにが起こっていたのか知る手掛かりになるだろう」
司会者「イヤ~キュレーションやってるとあっという間に字が埋まってしまいますが」
kenzee「そろそろウチの自分のネタださないとね」
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