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酒が飲みたい夜は…(もう酒、やめようかなア)

kenzee「この前、20年ぶりぐらいに合コンに行ってきた」

司会者「? ??? 合コン? オッサンなのに?」

kenzee「友人に頼まれ、人数合わせ的に招集されたのだった。無論、そのような腐ったブタのような活動にまったく興味のないオレの心を動かせたのはこの一言だ」

                「お酒は飲み放題です」

kenzee「シャレたバーにおいて宴は開催された。つまり、若い男女が集い、グイグイ飲み倒していいパーチーだったら楽しいな、と思って出かけた。そしたらしゃー」

司会者「若い人ばっかりだったんだろ」

kenzee「みんな10歳は若い人たちだったねえ。で、ビンゴゲームとか席替があったりして、焼酎とかグイグイ飲みながらギャルとトークするという指向であった。

ギャル「kenzeeさんっておいくつなんですかア?」

kenzee「イ、いくつにみえますウ? ゲヘゲヘ」

司会者「最低! よくつまみだされなかったな!」

kenzee「で、「黒糖焼酎は奄美大島以外では製造が禁止されている」とか「芋焼酎と焼き芋焼酎は製造工程が違う」とか絶対ギャルの興味のなさそうな話ばっかりして帰った」

司会者「「オレ、ロックンロール文章家」とか言わなかったの?」

kenzee「言わない言わない! タダのサラリーマンで参加したのだ」

司会者「「オレ、わりかし有名なブロガー」とか」

kenzee「言わない言わない! ちなみにフダン、キャバクラとか行った時なら「葬儀屋ケンちゃん」という架空の裏アカウントキャラで押し通すことがよくあるんだけど」

キャバ嬢「お客さん、お仕事なにされてるんですかア?(水割りカランカラン)」

kenzee「オレ? オレ葬儀屋。もう暑くなってくると年寄りバタバタクタバっちゃうんで大変ヨ~。毎日肉体労働ですよ」

嬢「葬儀屋さんってそんな毎日忙しいんですかア?(カランカラン)」

kenzee「ああ忙しいヨ! だって人って毎日死んでるからネ! でも祭壇とか花とかあの手のセットって基本、使い回しだから葬儀ってやればやるほど原価率減っていくんだ。なので夏場の葬儀なんてボロ儲けだヨ! あと、人って絶対死ぬし、基本、人がイヤがる仕事だからこの業界、公務員並みにカタイよ! 彼氏にするなら葬儀屋だネ!(すべて想像だけで言ってます)」

嬢「そうなんですカー!ヘエー」

kenzee「という展開がありがちで、カラオケのついてるキャバだったらこのあと、徳永のレイニーブルーを歌うんだけどさ」

司会者「知らないよ!」

kenzee「今回は会社の人間が何人もいるのでその手も使えず地味な酒好きのオッサンと成り果てていたのだ。で、今日はそんな話じゃなくって、酒の話なんですよ」

司会者「そういや、酒やめたんじゃなかったの?」

kenzee「イヤ、相変わらずグイグイ飲みまくっている。相変わらず便も軟便だ。休みなんか朝9時ぐらいから缶ビールプシューとかいって開けてるからね。だが、この間、合コンの若者たちを見てボクは唖然としてしまったのだ。なぜなら

       彼ら(彼女ら)は酒をほとんど飲まない(飲み放題なのに)

最初の乾杯ぐらいで生とかナントカカクテルみたいなモンは頼むのだが、あとはコーラとかウーロン茶とか、お楽しみ会みたいだ。無論、ハナから飲まない者も結構いる。そういった中でグビグビグビグビ飲んでるのはオッサン一人だけだ」

司会者「ウッワー、恥ずかしいー」

kenzee「ボクぐらいの世代だと飲めるのがカッコいい、みたいな、「一気」の最後ぐらいの世代だと思うんだけど、今の20代ぐらいの子ってコーラでもテンション上げてたりするじゃない? アレは新しいスキルですよ」

司会者「スキルもあるだろうし、あと自己管理能力でもあると思いますよ。次の日、仕事早いとか」

kenzee「オイラ自己管理もヘチマもなく、この10数年グビグビ飲み続けてきた。健康診断のたびに医者に「γGTP高いなオイ」とか言われながら飲み続けてきた。健康診断の結果が「要検査」となっていてもシュレッダーにジャー。その足で立ち飲み屋に赴く。しかしもうイイカゲンにしないとイカンのかな、と」

司会者「今の若い人、飲み会では嗜み程度にカンパーイ、とか言ってるけど家で一人とかでは飲んでないよ。晩酌という習慣はないと思うよ」

kenzee「エ? そうなの? ボク、この季節の夕方6時ぐらいの感じが非常に危険ゾーンなんだけど。「仕事終わったー、アレ?なんか涼しい、みたいな。冷酒的ななにか?…ってなりますね」

司会者「キミはアルコール依存症の可能性が非常にたかいぞ!(ドーン!)」

kenzee「まさか…手が震えたりはしないよ」

司会者「アルコール依存症というのはそういうマンガ的イメージでみんなゴマかしてしまうが、もっと日常的なものなのです。ここのサイトに久里浜式アルコール依存症スクリーニング・テスト(KAST)というものがある。中島らもの名著「今夜、すべてのバーで」でも登場した歴史ある、また信憑性の高いテストだ。キミは何点?」

kenzee「ハ! 10.5点…アナタは依存症ですって!」

司会者「キミの酒生活は完全に依存症のソレだよ。ビール一杯でやめられないだろ?」

kenzee「ムリっす。日本酒とかにいきます」

司会者「あと、立ち飲み屋をハシゴしたりするだろ? しかも一人で」

kenzee「そんな酔狂につきあうヤツももういないしなあ」

司会者「あと、休みになると午前中から飲んでるよな」

kenzee「そのために金曜の晩のうちに冷蔵庫に備蓄しておくのだ」

司会者「ソレ、中島らも、赤塚不二夫、ECDみたいなアル中まであと一歩状態だぞ。キミはフダンの生活、単車で移動することと、昼間のカタギの仕事があるからまだ、その程度で済んでいるが、例えば単車のいらない都会でワンルーム借りて、物書き専業になったらどうなるか、そして仕事が行き詰ったらどうなるか!」

kenzee「アワワワ、間違いなく連続飲酒、ある日中島らものように倒れ、アル中病棟に入院かア。本当に皮一枚という感じがするな。ま、ボクのアル中警告本といえば無論「今夜、すべてのバーで」が基本なのだが、

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ECD「失点イン・ザ・パーク」もリアルなアル中小説だ。

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そして最近でたアル中警告本の決定版はコレ。西原理恵子、吾妻ひでお「実録!アルコール白書」。

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吾妻ひでおと言えば鬱病、失踪、アルコール依存と大変な経験を「失踪日記」というベストセラーにまとめた最後に人生一発逆転のギャグマンガ家。西原理恵子はいわずと知れた「毎日かあさん」のあの人だが、2007年に亡くなったご主人、鴨志田譲。彼がとんでもないアルコール依存症でサンザンな目に遭った経験をまとめたのが「毎日かあさん」だ。とにかく家の中では悪態ばかりつき、大事な原稿を破り捨てられることもあったという。そんなのサッサと別れればいいじゃないと思うが、(無論、一度離婚している)そう簡単な話でもないところが日本社会におけるアルコール依存症と家族の関係だ。いつもはオモシロトークで一服の清涼剤のようなサイバラ本なのにこの本だけはひたすら悲愴な体験ばかりが登場し、サイバラじゃないみたいだ。まず、ボクのような人間が、「ハハーン、オレは軽度の依存症なんだな」とか言うと、サイバラさんは激怒するのだ」

アルコール依存症は、その人にとって酒がある日、覚せい剤になってしまう病気。シャブ中に軽度も重度もない。(by西原理恵子)

我々酒呑みにとって、特別な存在なのは中島らも氏だが、そんな中島氏に対してもこの本は厳しい。

中島らもさんが魅力的に描かれるのはじつはこの病気にとってマイナスなんですよね。本人の才能と、酒での奇行などがごっちゃにされていると思います。それに亡くなったあとにテレビでドキュメンタリーやると「支えていた周りの人々」が美談として紹介されてしまうでしょ? 厳しい言い方すると周りの人が支えていたから死ぬまで飲んでたんですよ」(by月乃光司)

我々音楽好きの酒呑みにとっては神扱いの高田渡もケチョンケチョンだ。おそらくそれは正しいのだろう。この本で槍玉に挙げられていない神といえばなぎら健壱さんぐらいで、これを読んだら酒飲むのが怖くなってくる。中島氏、ECD、鴨志田譲、みんな連続飲酒に陥った原因はイロイロだ。中島氏は売れっ子コピーライター、エッセイスト、劇作家としてヒッパリダコの時代にミステリー小説の依頼を受けてしまった。取材したり資料読みあさってるうちは楽しかったがイザ、執筆となるとまったくミステリーの資質がないということに気づいてしまった。もう広告も出回っている。連日、編集者からの催促。そのまま連続飲酒へ。(連続飲酒とは文字通り、起きてから寝るまでひたすら飲酒を繰り返している状態。中毒状態)バッタリ倒れ、病院へ。ECDはもっとメンタル的に複雑だ。ECDは未だに伝説と語り草になっているヒップホップ・イベント「さんぴんCAMP」を主催したミュージシャン・ラッパー。当時無名であったユウ・ザ・ロックやジブラ、ライムスターなどをフックアップした人物だ。彼らはタレント的に売れ、ブレイクしていった。翻ってECDはドン底であった。エイベックスとの契約も切れ、音楽への情熱も冷め、そのまま連続飲酒へと突き進んでいった。一命を取り留めたECDは今は一滴も酒を飲まないという。未だにライブなどで「ECDオツカレ!オレの酒のんでくれよ!」みたいなファンがあとを絶たないそうだが、キッパリ断るのだそうだ。「ノリが悪いとか関係ない。二人の子供を守らなくてはならないのだ」しかし、中島氏は「酒とつまみ」2002年10月発行の創刊号収録の「集団的押しかけインタビュー」によれば「飲まない日というのは、ほとんどないですね。夜だけは」と答えている」

司会者「あともうちょっとでアンタもこういう人たちの仲間入りだよ」

kenzee「それは怖い。酒で死ぬのはイヤだ」

司会者「節酒すればいいじゃない。缶ビール1本だけにするとか」

kenzee「それが村上春樹だ。スパゲッティ茹でながら冷えたビールを飲んだだの、デビュー作はジャズ喫茶の営業が終わってからビール1本飲んで毎日コツコツ書いた、とか。そんなスマートな飲み方できたら誰も苦労しないよ!」

司会者「逆に今の若者たちはみんな村上春樹みたいなモンなんですな」

kenzee「そりゃ売れるワケだよハルキ。あのオッサンが泥酔してるとことか想像つかないもんね。ビール1本で終わりにできるヤツなんて信用できんよ。「じゃ、次は日本酒かナー」という方向にナゼ行かん?」

司会者「節酒すればいいじゃない?」

kenzee「節酒はダメだ、断酒だとサイバラさんは強く主張する。酒を調味料として使う料理も好ましくないと。一滴ならいいだろう、は1杯ならいいだろうにすぐ繋がる、と。あとはダムが決壊するのと一緒。ボクは今週、1滴も飲んでないんだ。ソシタラシャー、軟便が止まらないのだ」

司会者「体がビックリしてるんじゃない? 退薬症状なのかな?」

kenzee「確かに飲み続けて10数年、3日連続で飲まなかった日はなかったかもしれん。なにしろウチは父親がかなりの飲兵衛で、もう70歳半ばなのに毎日発泡酒を5~6本ぐらい開けている。これが基本で、お中元とかお歳暮で酒とかワインとかが贈られてくると2日ぐらいでパッカリ空いてしまう。なんでなんともないんだろ?」

司会者「このままやめれればいいのにね。だって、酒飲んでる時間って壮大な無駄でしょ?」

kenzee「ムダだ。例えばビール1本、日本酒2合、飲んだとする。そのあと、数時間は使い物にならない体となる。メールやツイッターのチェエクすら億劫になる。映画などもイマドキのヤツは集中力を要求されるのでイヤだ。結局、音楽を聴くことになるが、J-POPみたいなチャカチャカした音楽もダメ。必然的にR&Bになる。金もムダだ。安い立ち飲み屋でもビール1本400円ぐらいする。つまみにポテサラとかサバのきずしとか鳥わさとか頼むとコレで800円ぐらいいく。で、ビールだけで終われるワケないので、冷酒にいく。するとさらに400円。もう一品、つまみを。漬物とかだし巻き卵とか。これで2000円ぐらいいっちゃう。これがカフェだとシャレたケーキセットみたいなモンでも500円ぐらいなんでしょ?(コッチ系の相場はよく知らない)」

司会者「カフェとかスタバとかタリーズコーヒーとかWi-Fiとかと無関係な人生だったよな」

kenzee「ウン。そんなことより赤垣屋だった。スタバなんて人生で一回入ったかどうかだ。でね、今日のまとめは、高田渡の葬式で息子の高田蓮さんが「今日は皆さん、オヤジのために集まってくれてありがとう。でも最後に息子から言わせて欲しい。あの酒飲みのオヤジは最悪だったと」と言われたそうだ。サイバラさんが深く納得、と。たぶん、酒に意地汚い、最低のオヤジだったと思うんだ。でも、最低オヤジの歌に淒い酒飲み賛歌があるんだよ。「酒が飲みたい夜は」

酒が飲みたい夜は 酒だけではない 未来へも口をつけたいのだ
日の明け暮れ うずくまる腰や 夕暮れとともに沈む肩

酒が飲みたい夜は ささくれ立った指が 着物のように着た夜を剥ぐ
真夜中の大地を 掘り返す 夜明けは誰の 葡萄の一房だ

フザけた言い分なのに、全然邪気のない、美しい世界だと思わない? 「夜明けは誰の葡萄のひと房だ」っていうフレーズが好き。「いせや」でダラダラ飲んでるだけのオヤジが一瞬、聖書の登場人物みたいに見える。これも音楽のマジックなんだろうね」

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コメント

まさかのECD…!! いまは本当折り目ただしいというか、ちゃんとしてますよね。kenzeeさんの超自我たる司会者氏に「がんばって節酒路線をオススメしてください」と伝えたいです。

投稿: mucho | 2013年7月 5日 (金) 04時11分

muchoさん。

サイバラ式の問答無用断酒路線も落とし穴があって、結局酒なんて取り上げてもどっかで手に入るのですよ。だって、紙パックの鬼ころしとかコンビニで99円で買えるんだもん。つまり、日本社会とはアル中にとって覚せい剤がそこらの商店で100円玉で買える世の中だということなんですな。なので今は依存症治療の現場でも節酒は現実的な手段という意見も多い。タバコの漸減方式のように。まあ、なるべく控える方向でガンバリマス。

投稿: kenzee | 2013年7月 5日 (金) 19時09分

酒は音楽との相性も鉄板というか、切り離せないですよね。ただ、一方で鬱ともかなり親和性が高いと思いますし、古今東西食文化の基本でありながらいろいろと紙一重の薬だと思います・・

吉田豪氏の「サブカル・スーパースター鬱伝」という本にECDさんも出てきますが、アル中の日々をつづるインタビューは実に生々しくていろいろ考えさせられます笑 

投稿: tr | 2013年7月 9日 (火) 14時24分

「酒が飲みたい夜は」こんな良い歌があったとは。自分もビール一杯で我慢できる奴の気が知れません。なので逆に、付き合い以外では一杯も飲みません今は!依存症気味の人は一日一杯までとかでなく、飲む日と飲まない日と分けると良いと聞いたことがあります。自分は金が無いだけですが!kenzee さんがおごってくれたら飲みます!

投稿: 最近はコーヒー牛乳も飲まない一読者 | 2013年7月11日 (木) 21時00分

trさん。

「やっぱ、酒と音楽はセットでしょ!」とか言ってると時代おくれと言われてしまう世の中なのですよ。田島貴男さんみたいなギラギラした音楽やってる人が「カフェライブ」とかやると聞いてガッカリしますけどね自分も。あと矢沢さんのコンサートでは入場時にアルコールの気配のある客は退場させられます。そしてクラブは存在自体が禁止! そんな世の中なのです。そういえば昔は酔いつぶれて道に倒れてる女子大生とかよくいたけど最近、そういうの見かけないな…。とにかく時代おくれになるのはイヤなんだ。

投稿: kenzee | 2013年7月11日 (木) 21時51分

一読者さん。

というわけでボクはこの10日ぐらい酒を飲んでいない。別に断酒を誓ったわけでもないが。そしたらしゃー。実に身体が軽いのだ。汗もあんまりかかないしね。今までラーメンみたいなモン食ったらドロドロ汗かいて止まらなかったのに。いかに体内にアルコール成分が蓄積していたか。今は常温のお茶しか飲まない。睡眠も深くなったみたい。これが本来のワシの身体やったんか!と驚いている。20歳ぐらいに戻った感じ。確かにほとんどの酒呑みは休肝日を設けているね。週一とか。でも一週間やめてみればわかると思いますよ。こんなに身体って快調なもんなのかと。

投稿: kenzee | 2013年7月11日 (木) 21時58分

アル中では無いのですが、酒乱で一年に四回、虎箱にお世話になったりで断酒中の身のため、思わすカキコみしました。
元アル中のライター、小田嶋隆さんもアル中の酷さ、特に近親者に対する酷さについて自戒もこめて書いていましたが、
その中で高田さんを引き合いに出し、アル中を美化することの罪を指摘したところ、高田ファンから罵倒されてました。
私も小田嶋さんと同意見なんですが、こうやって高田さんの曲を聴いてしまうと、酒というものが無ければここまで深い、生きることの悲しさ、優しさ、人の健気さを表現出来ただろうか、と疑問を憶えました。何かを捨てた人だけが辿り着ける世界と言うものがあるんでしょうね。。

投稿: ツネオ | 2013年7月12日 (金) 20時42分

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