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飲める音楽と飲めない音楽ってあるじゃないスかァ

kenzee「相変わらず暑い日が続きますね! ボクは暑い部屋で一人でディスコ音楽を聴いていますYO!」

司会者「まーたサルソウルの話かい?」

kenzee「サルソウルとひと口に言っても10年間の間にサウンドがドンドン変遷していくんだよ。特に79年頃には反ディスコ運動なんてものが盛り上がったりしてね。ディスコ・デモリッション・ナイトなんてイベントもあったりして苦難の道を歩むんだ。これが動画。

ヒドイ話だね。その後、エレクトロに行ったり、芸能人の女の子に歌わせたり、80年代のサルソウルは実験を繰り返す。これがハウス文化の礎になるんだから不思議だね。ボクは圧倒的に75年~77年頃のサルソウルが好きだな。この初期のサルソウルサウンドの鍵を握っていたのはヴィンス・モンタナ・Jr.というプロデューサーで、自身がヴィブラフォン奏者でもある。我々がサルソウルと聞いて真っ先に思い浮かべるスクエアでないラテンぽい四つ打ちのビートとフィリーのマナーを知り尽くしたストリングス、多彩なパーカッション類。まさに70年代のニューヨークな感じ。これはモンタナが開発したものだ。

モンタナは後に金でレーベルとモメて、サルソウルを去ることになる。その後釜にパトリック・アダムスのような若いプロデューサーが現れて80年代のサルソウルサウンドを担うことになる。プリンスやマイケル・ジャクソンの登場に対応したようなサウンドを作ることになる。モンタナのサルソウルサウンドはモンタナしか作ることはできなかった。

 モンタナ氏いわく「トム・モウルトンも、他の人も試したが、サルソウルオーケストラのサウンドを再構築することはできなかった。彼らがプロデュースしたものはゴチャゴチャしていて、緊張感がある。実は正しく音色を配置し、間隔を音楽の中に入れなければならないのだよ。楽曲のすべての演奏パーツをアレンジする際に組み立てなければ上手くいかないのだ。一生かけても上手くいかないよ。なぜならサルソウルオーケストラの音楽は私自身の中から創造されたものだから。(「The Salsoul Orchestra」解説より)

サルソウルといえばゲイの下品なディスコ音楽というイメージだけど、それは79年以降のような気がする。75年とか76年ごろを集中的に聴けば「なんて上品な音楽なんだ」と思うね。でもそれはサルソウルというよりヴィンセント・モンタナ・Jr.の音楽なんだけど。とかやっぱり飲みながら考えるんだ」

司会者「まだ飲んでたのかよ」

kenzee「相変わらず飲んでいる。でも酒量は減ったよ。でね(ココで話はガラっと変わります)ボクはポップミュージックとは基本、酒場の音楽だと考えているんだ。ロック、ジャズ、ブルース、演歌や歌謡曲。ヒップホップに至るまで飲食を背景にした文化だと考えている。山下達郎やユーミンさんやサザンのようなポップスにしてもロフトのような飲食をメインとしたライブハウス出身だと考えれば、ポップは飲食ありきだとわかるだろう。だからボクは音楽は酒がないと聴けないのだよ。立ち飲み屋で一杯やるときでもウォークマン聴いてるからね」

司会者「クライ客だなあ」

kenzee「で、あるとき気づいたの。ポップミュージックには飲食に合う音楽と合わない音楽があるということに! たとえばアニソンは全般的に酒にあわないね。あと、最近のアイドルも酒に合わない。特にヒャダインさんの音楽は完全にノンアルコールミュージック。そしてボカロ全般。あの初音ミクの声が流れてきた瞬間に「ノンアルコール!」って思ってしまうんだね」

司会者「なんか言われてみれば的な話だなあ。Perfumeとかは?」

kenzee「ビミョーにキビしいな。別に打ち込みの音楽だからダメとかじゃないんだよ。だってネプチューンズみたいなヒップホップはグイグイ飲めるわけだから。あと、同じサルソウルでもモンタナはグイグイ飲めるけどパトリック・アダムスものはちょっとツラい、とか」

司会者「ソレ、単に好みの問題じゃないの?」

kenzee「そうかなあ。ここで音楽ライターという商売的に問題なのは、今、流行りの音楽って大体ノンアルコールミュージックなんですよ。アイドルとか初音ミクとか。最近、アイドル市場とロックの市場の融合は可能か?みたいな議論があるじゃないですか。アレはね、アルコールミュージックとノンアルコールミュージックの問題と考えるべきなのではという話なのだよ。ここで断っておきたいのはロキノン系のバンドの音楽は概ね、アルコールミュージックなんですよ。でも、アイドルの音楽というものはどんなサウンドを志向していても、ノンアルコールミュージックと化してしまうのね。たとえばBABYMETALはメタルだから飲めるのではないかと思うが飲めないのね。ブラック・サバスだと飲めるのに。ライムベリーも同様。日本語ラップは基本、なんでも飲める音楽なんだけどライムベリーでは飲めないのだな。AKB「恋のフォーチュンクッキー」はそう言う意味で残念だ。だって、フィリーソウルなどという完全酒場音楽の意匠を使って、ノンアルコールミュージックに仕立ててあるんだから」

司会者「恋のフォーチュンクッキーは飲み屋で流れてきても大丈夫じゃないかなあ。ももクロはキツいけど」

kenzee「もひとつ、酒に合わない音楽がある。ノイズだ。そんなもん聞いて飲んだら吐くワ。なので日本を代表するノイズバンド、非常階段とアイドルグループBisのコラボ、Bis階段や初音ミクとのコラボ、初音階段は実は相性がいいんだよね。お互いノンアルコールミュージックという」

司会者「ウマイこと言ったことになるのか?コレ」

kenzee「音楽に限って言えば、ノンアルコール民は大抵、アルコールミュージックに寛容だよね。逆にオイラのようにアルコール民はノンアルコールミュージックに不寛容。ていうか楽しめない。こんな時代にオイラ、これからどうやって生きていけばいいんでしょう」

司会者「その、ノンアルコールミュージックってのは、最近の自室で制作からマスタリングまですべて完結しちゃうようなベッドルームミュージックのこと?」

kenzee「そうとは限らないよ。クレバとかそうだけど、グイグイ飲めるよ」

司会者「なにが違うのかワカランよ」

kenzee「オレもワカランよ。Bachlogicのトラックとかグイグイ飲めるもん」

司会者「ほかに飲めない音楽ってあります?」

kenzee「ワールドミュージック的なものは大体、酒に合うようにできている。これは古今東西、音楽が飲食の添え物として発展してきたからだと思うんだけど。ア、バンドブーム期の音楽はツラいものが多いな。ジュンスカとかバクとか筋少とかプリプリとか。あと渋谷系もなるべく避けたいな。フリッパーズで酒は飲めんワ」

司会者「だんだん支離滅裂なことになってきてるな。ソレ単に耳がオヤジになってきてるだけ、っていう話もありますゼ」

kenzee「だからバンド演奏か否か、という問題でもないんだな。ちなみにブルーハーツやBOOWYは完全に酒に合致します」

司会者「小室はどうなの?」

kenzee「飲める。それも初期のものほど飲める。84~85年ごろのTMとか。あの時代の分解能とか精度の低いシーケンサーで必死でチャカチャカやってる感じの音がどうにもグイグイ飲めてしまう」

司会者「どうもアナタ自身の青春と関わってる問題で、音楽の問題じゃないような気がするけどなあ」

kenzee「こんなとりとめのない話だったらいくらでも更新できるよ! キミの「酒にピッタリ音楽」も教えてほしいナ!ヽ(●´ε`●)ノ 」

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コメント

飲んでる時は、モダン・ジャズを好みますね。チェット・ベイカー、リー・モーガン、バド・パウエル……etc

勿論ブルースやモータウンも、後はポーグスやチーフタンズみたいなアイリッシュもいいです。

日本なら初期フォークのミュージシャンは大体合うし(個人的には西岡恭蔵と高田渡が好み)憂歌団、上田正樹、エゴラッピンとか……

逆に合わないのは、初期のメセニーグループとか爽やかすぎるのはなんか合わないなぁと

投稿: 葛西悪蔵 | 2013年8月20日 (火) 06時33分

そうですよね!
憂歌団とかキャロルとか要は酒場文化で育ってる音楽はソリャ、グイグイ飲めるんですよ。不思議なのは坂本龍一「千のナイフ」のような酒場と関係ないプログレみたいな音楽でもあの時代のものは飲めるんですよね。これがカプセルとかになるとそんな飲めない。もしかするとアナログレコーディングのものは飲みやすくて、デジタルプロセッシングのものは酒に合わないとかあるのかな。ジャズもコマーシャルなソウルジャズみたいなヤツだと何杯でも飲めますよね。あとオルガンものは全部飲める。しかしまったく科学的でない話だな。

投稿: kenzee | 2013年8月20日 (火) 21時27分

それ、よく判るんですよね。ダフト・パンクやケミカル・ブラザーズ、アンダーワールド、エイフェックス・ツイン、etc…クラブ・ミュージック全般がアルコールと密接なのに、あれだけ立派なクラブの意匠を凝らした田中ヤスタカ絡みの音楽は全般的にノンアルコールっていう(結構好きなんですけどね)不思議……


ソウルジャズとアルコールは相性最高ですね(笑)
ブラック・ミュージックは全般的にアルコールと合う。

な訳で、今日300円で買ったKCサンシャイン・バンド聴きながら飲んでます(笑)

投稿: 葛西悪蔵 | 2013年8月20日 (火) 23時26分

この記事面白いな〜!ちなみに野外でDJやる時にアナログ盤だと音が綺麗に森の木々に染み込みます!

投稿: | 2013年8月21日 (水) 09時16分

ハ! そういうものなのか!
ソレ、クラブじゃわからないことですよね。
テクノみたいな音楽でも今でもアナログ切る意味がわかりますね。

投稿: kenzee | 2013年8月22日 (木) 00時56分

aikoマラソンの時から楽しく読ませていただいています。

アルコールミュージックになるかならないかは、そこに人生の悲哀が見えるかどうかってことだとも思います。

映画やドラマで言えば、クドカンはアルコールドラマで、月9はノンアルコールみたいな。

投稿: わんお43 | 2013年9月18日 (水) 23時35分

kenzeeさん、はじめまして。
邦楽に限って言えば、宇野常寛さんの言説にしたがって分類することが出来るような気がします。つまり、
飲める音楽=「ビッグ・ブラザー」の時代の音楽
飲めない音楽=「リトル・ピープル」の時代の音楽

音楽に詳しくないんで、なんとなくですが。

投稿: little wing | 2013年9月20日 (金) 21時57分

でもオイラ、ビッグブラザー(会社の飲み会とか)でもリトルピープル(一人飲み)でもグイグイ飲んじゃうからなア。

投稿: kenzee | 2013年9月24日 (火) 01時19分

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