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そういえば小山田さんは絶対恋愛の話をしないな。元相方と違って(コーネリアスマラソン2)

kenzee「コーネリアスマラソン、2回目。リリース順に行くと今回は「ホリデイ・イン・ザ・サンep」から「Raise Your Hand Together」行って「Perfect Rainbow」に流れることになるのだが」

司会者「で、アルバム「The First Question Award」の前にシングル「What You Want」があって、アルバムの後にリカットシングル「Moon Light Story」と行くのが正しい流れ」

kenzee「その流れだと話がしにくい、ということが分かった。いきなり前言撤回するけどアルバム曲順に行こうと思う。幸い前回の「太陽は僕の敵」はアルバム1曲目なので都合がいい。なので今回はアルバム2曲目「You Can't Always Get)What You Want」からです」

 https://youtu.be/TI4Gu1_JBN4

kenzee「小山田さんの曲はよく「洋楽のパクリばかりだ」などと揶揄されることが多い。実際「コレ、替え歌ッスカ?」と言いたくなるほどそっくりな曲も見受けられる。その是非はここでは問わない(だって小山田さん擁護ブログだからね)だが一口にパクリと言っても小山田さんの場合はいくつかのパターンがある。「鼻歌で曲作ってみた。そしたら○×に似てるって言われた、そういえば似てるな~」と「気がついたら似てたワ」という消極的パターン。前回の「太陽は僕の敵」のAztecaなどはこれにあたる。もうひとつはハッキリと「このサウンド、この雰囲気を再現しよう」とレコードを聴いてソックリな曲を作ろう、という積極的、確信犯パターン。今回の「What You Want」はこれにあたる。よくネットの「渋谷系元ネタバラシサイト」などで挙げられるのはこの曲の場合、スタイルカウンシル「Internattionarists」とMothe Earth「Mr.Freedom」の2曲だがどちらも当たらずとも遠からず、というかだいぶ遠い。もっとソックリな曲があります。コーデュロイ「The Corduroy Orgasm Club('93)」です」

 https://youtu.be/gffuvEYqPSQ

司会者「オルガンの「テッテレッテッテー」というフレーズもそのまま」

kenzee「このブライアンオーガーのような猥雑な感じのオルガンサウンドを再現しようと思ったのだなとわかる。ちなみにこのコーデュロイというバンドはイギリスのアシッドジャズムーブメントから登場したグループで小山田氏の主宰するトラットリアレーベルからもリリースしている。彼らはコーネリアスファーストシングル「太陽は僕の敵」のPVにも小山田さんと一緒に出演している。つまりレーベルオーナーが所属アーティストの曲をパクった格好だ。パクリというと言い方は悪いが小山田さんの場合、この剽窃の仕方は極めて批評的なので許されるのだ(主にオイラの中で)たぶん「What You Want」の製作の動機はこんな感じだと思う。」


小山田さん、コーデュロイのサンプル盤聴く→メッチャカッコイイインストやないか!60年代ロンドンのモッドジャズのようだ!→だが短すぎない?なんで2分足らずの小品なんだ?どうせソロ主体のインストなんだから5分にでも10分にでも伸ばせれるのに→このサウンドをABサビ構成のいわゆる歌モノの構成にして歌、載せたらどうなる?日本初のアシッドジャズ歌謡だぜ~→あともっとギターの要素足してよりロック色の強いサウンドにしたいな→フッこれで小沢に勝った


というような思考の流れであったのではと思う。つまり元のコーデュロイの曲のアイデアのさらに先になにがあるか、という足し算の発想によるもので安易にパクリパクリとバカにしないでいただきたい」

司会者「そういうキミが率先してバラシてもうたガナ」

kenzee「小山田さんのこういうジャズ要素のある曲を作る時の癖、その一でコード進行はトゥーファイブで始める、というのがある。(この曲はAm→D7の繰り返しで始まります)「Moon Walk」もそう。この曲はいかにもギターで作ったという感じ。「ワッチュウウォーン」のところがAm→G#m→Gmと同じコードフォームで降りていくだけ、という展開などギターらしい曲である。あとコーデュロイ曲になくて「What You Want」にあるもの。それは「ギャーギャーガガガガギャーギャー」のディストーションギターのイントロである。やっぱり小山田さんはギターが上手いなあ、と見直す一曲。例の不機嫌な歌詞もこのサウンドなら違和感はない」

司会者「3曲目。「Silent Snow Stream」」

 https://youtu.be/YUoQIJW-Yro

kenzee「ようやく一息つける、16ビートのAOR調ポップス。「実はホール&オーツのカヴァーです」と言われても信じてしまいそうな王道の循環コードポップ。もしかするとヘアカット100をイメージしたのかちょっとファンカラティーナの要素もあり。フリッパーズ「ビッグバッドビンゴ」の続編のような気怠い午後の1曲。サウンドだけならわたせせいぞうのイラストのBGMにでもなりそうなくらいの優秀なポップスだがこの頃の小山田さんの世をすねたような歌詞が載って台無しな気分。このThe first question awardアルバムは楽曲はヴァリエーション豊富でどれもCMとかに使えそうなくらいウェルメイドなポップなのだが全編にわたって小山田氏の不機嫌な歌詞が乗る。しかも割とマジメな。そもそもこの手のポップスのレコードで一切、一ミリたりとも恋愛の話が出てこないという変わった音楽。 購買層の多くがオリーブ少女だったというのに。そういえば小山田さんが恋愛話をしているところというのが想像つかない。下ネタの話はしょっちゅうするのにね。しかも元相方の人は「LIFE」という90年代を代表するラブソングのレコードを作った人なのに。つくづく真逆の二人が結託していたのだと思う。なんだったっけ。「Silent Snow Stream」だった。コレ、人力マニュアルプレイの演奏なのに同じドラムのブレイクが何度も出てくる。コレ、小山田さんから指定があったのかな。この手の古き良きAOR曲をスタジオミュージシャンに好きにやらせると勝手に熱くなって盛り上がってしまう恐れあり。そこで同じブレイクばかり叩かせることでクエストラブ的な人間がサンプラーのマネをしているようなクールな感じを狙ったのか? 94年にその発想はかなり早いといえる。今日はここまで。次回「Perfect Rainbow」からです」

司会者「この調子で「Mellow Waves」にたどり着けるのはいつのことか?」

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